当会は日本杖道会本部道場・藏脩館(ぞうしゅうかん)杖道会の会員有志が自発的に集う稽古会として、1993年(平成5年)に発足しました。設立当初は各種大会や審査会のための特別稽古、ならびに地方や海外からの会員との交歓稽古が主体でしたが、種々の理由により本部道場に通えない方々の要望に応え、全くの初心者も受け入れる常設の稽古場となりました。
現在では当会で杖道を始めた会員が中心となって、神道夢想流とその併伝武術、ならびに全日本剣道連盟制定杖道の修得に切磋琢磨しています。会員は神道夢想流の門人となり、日本杖道会が主催する各種演武会・大会・合宿等の行事に参加できます。
かつてノルウェーのブルントラント首相は、環境問題に関して「この地球は先祖からの遺産ではない。未来の子孫からの預り物である」と述べました。古武道は日本固有の身体文化であると同時に、次代へ継承すべき貴重な伝統技能だと私達は享けとめています。なかんずく「傷つけず 人をこらして戒むる 教えは杖の外にやはある」と古歌に詠まれた杖道は、現代人に適した護身術であり、優れた健康法ともなっています。
私達は、杖道の修錬を通じて心身ともに爽快になり、「まあるく まっすぐ しなやかに」、杖のように生きることを目指しています。
中原杖道会会長 佐藤 暢